雑草から考えること
秋は雑草の伸びが遅く、蚊もいませんし、気温もよし。
畑やお庭時間がとても居心地良くなる季節です。
伸びすぎたヨウシュヤマゴボウがたくさんの実をつけました。
外国からやってきたこの植物は「インクベリー」と言う名前がつけられていて、紫色の果汁をインクの代わりに利用したという諸説があります。
それは、服に付くと落ちないレベルの色濃度。。
そんな扱いの危険度を知りながらも濃い果汁を見るとついつい染めたくなってしまい、、簡単に絹ひもを染めてみました。
秋の花やドライたちのミニブーケと共に・・・
とてもきれいな紫色が出ました。
ヨウシュヤマゴボウは雑草です。
鳥が実を食べ、糞として撒かれていくことによってそこらじゅうで繁殖していくようです。
生長が早く、茎はハサミでも切るのが難しいほど太く、処分するときも気づかないうちに果汁が服についてしまうので少々厄介者の雑草です。
でも実になる前の花がとても可愛かったり、こうして草木染めを楽しませてくれる存在でもあるということに気が付きました。
雑草とはなんでしょう。
ウィキペディアでは「人の意図に関わらず生えてきていたり、間接的・直接的に損害を与える場所に生える植物を指す」とあります。
野菜を育てる上で雑草は私の直接的な損害になっていて、雑草を放置していて野菜に栄養が行き届かず大きく育たなかったことは多々とあります。
しかし、雑草は全て厄介者で片付けてしまうのも残念な気がします。
雑草にもとても美しい植物があったり、食べたり飲んだりするもの、染められるもの、薬としての効能があるものなど…様々です。
「鳥や風が運んでくれた種」とも捉えると、自然界からの贈り物のようにも考えたくなります。
そしてまた、雑草を抜いた後の形としては次の命を育てる「腐葉土」ともなる。
梅雨や夏の時期、雑草に独占されてしまう畑を目にすると雑草のない世界を夢みますが、それは土地の砂漠化であり、命が育たない場所のことを指すのだと思います。
庭や畑を行う以上、雑草とは上手に付き合ってきたいと思っています。
この季節に咲き溢れる「イヌタデ」も雑草の一つです。
ピンクの花穂が一面に咲いている光景はとても美しいですね。
以前に子どもたちが通う幼稚園の防災訓練で野草ラーメンを作っていただいたのですが、その時は煎ったイヌタデを最後にかけていただきました。
ゴマのようなツブツブした食感がとても美味しかったのを覚えています。
また畑に自生していたイネ科のヌカキビ。
華奢な姿が可愛らしかったのでくらしこの家にも飾りました。
ハナレの2階の土嚢栽培は現在は手を入れておらず「トウダイグサ」の緑化に助けられています。
これも元々は自生していた雑草ですが、生命力の強さに感激し株分けして増やしていきました。
気がつくとあっという間に土地を覆い尽くす雑草ですが、
可愛い花がつく場合は、子どもたちでもたくさん採って部屋に飾れる気軽さもいいところです。
雑草が少なくなった時期だからこそ心が落ち着いてきたせいか、自生する植物たちについて少し前向きに考えることができました。