ヤマトシロアリ群飛の時期
4月16日13:30頃に、静岡県静岡市でヤマトシロアリの群飛が確認されました。
毎年4月~5月はヤマトシロアリの繁殖期です。以下、昨年のシロアリの記事をアップさせていただきます!
「シロアリ」というと「天敵だ!」「キライだ!」「駆除だ!」という想いをお持ちの方が大勢かと思いますが、
シロアリは地球上で最も数の多い昆虫と言われ、木の幹に豊富に含まれる「セルロース」を栄養とする数少ない生物で、倒木などを土に還すため"森の分解者"と呼ばれています。
また、木を食べるシロアリがアリなどに食べられることから、植物性たんぱく質を動物性たんぱく質に変えることになり、自然界の食物連鎖においても重要な昆虫とされています。
そんな、自然界では必要とされるシロアリが、人間の住む木造住宅にとっては恐ろしい天敵となってしまうのです。
(「株式会社エコパウダー様」ページから言葉と図を拝借しています)
自然界ではシロアリがいなければ生態系が成り立たないほどの重要な役目を担っていますが、木造住宅に来てしまうと駆除するしか無くなるのですね。
さて、4月~5月のこの時期「ヤマトシロアリ」のハネアリが多くなりますので、
「ヤマトシロアリ」のハネアリの特徴、発生条件、発見した時の注意点等をご確認ください。
【ヤマトシロアリのハネアリ】
○発生条件
4月から5月頃の雨上がりの日中。前日に雨が降り、翌日朝から気温があがり20℃を超えると群飛します。
○特徴
体色は黒褐色で、はね色は淡い黒褐色(半透明)
飛ぶ力が弱く羽を一生懸命パタパタと動かしているのに動きが不安定です。また、飛んでもすぐに着地し、間もなく羽を落として歩き出します。
○発見した時の対応
<悪い例>
■殺虫剤を散布する・・・×
■ハネアリが出てきている穴をテープでふさいだり、スプレーをかける・・・×
(危険を察知したシロアリが進行方向を変え、被害を拡大させる恐れがあります)
■見て見ぬふりをする・・・×
<よい例>
■掃除機で吸い取る・・・○ ※根本的な解決にはなりません!
■セロハンテープなどで数匹確保して弊社へご連絡していただく・・・○ ※出た虫の種類を特定するためです。
○その後の対応
実はハネアリが家の中を飛び回っているというのは、かなり被害が進んでいるものと予想されます。
専門業者による駆除が必要となりますので、お早めに弊社へご連絡をお願いいたします。
●長い目で見た「シロアリ対策」において大切なこと・・・
「シロアリ」は、ジメジメした湿度の高い環境を好みます。
つまり、見えない場所で「結露」が起きているとその湿気を好んでシロアリが生存する環境になり得ます。
シロアリ用の薬剤塗布も大切ですが、長年に渡って大切な住まいがシロアリ被害に遭わないようにするためには、実は「家」そのものをシロアリから守るように湿気対策することが大切だと考えます。
そのため、「断熱」「気密」「計画換気」のたしかな住まいを創ることの根本的な対策をした上で、お引き渡し後の定期的な点検や薬剤塗布をおすすめしています。