仕切るだけじゃない建具。
こんにちは。
私たちの日々の暮らしの中に室内建具の存在はとても大きいです。
建具とは部屋を仕切るためにありますが、
光、風、視線、景色、時に影。
入れたいもの、入れたくないものを建具を工夫することで
それぞれの暮らしのシーンに応じて自由にコントロールすることができます。
<簾編>
上の写真は、ハナレの寝室です。
廊下と寝室を仕切る建具の中には、簾を仕込んでいます。
簾の文化は奈良時代から遡ると言われていて日よけや虫除けなど効果がありますが
寝室では風や視線は通しながらも地窓を通して外の景色も取り込めています。
仕切っているようで仕切っていないとっても曖昧ではありますが、
この曖昧さが広がりを感じながら寝室としての落ち着きが生まれるという矛盾していることも可能にしています。
<ロールスクリーン編>
簾の他にも色々な素材を組み合わせることで色々な効果を得ることができます。
上の写真は、一見障子にみえますがロールスクリーンの生地を取り寄せて障子デザインのフレームに仕込んでいます。
光を取り入れながらうっすら外の景色も取り込み、外からの視線は遮ります。
外部の窓だけでなく、部屋同士もロールスクリーンの生地の建具で曖昧につなぐのもよいですね。
ロールスクリーンの建具の奥は3畳ほどのスペースのこもり部屋。
こもりすぎず家族の気配も感じながら落ち着くスペースです。
子供が遊んだり、大人も昼寝をしたり、本やパソコンをしたり、、、と多義的に使える楽しい居場所です。
<和紙編>
上の写真は、日本の建築に古くから親しまれている障子です。
和紙によって光がやわらかく拡散して程よい明るさにしてくれます。
時間帯によってはお庭の樹木たちの影も映し出してくれて美しいですね。
和紙を張り替えることができるので、汚れたり破れても長く使うことができるのも障子の良さですね。
夏、冬の外気を防いで温熱環境にもメリットがあります。
紙で仕切るというのが日本的ですね。
<ガラス編>
建具の中に加工されたガラスを仕込むこともよくご提案します。
クリアのガラスではれば、光や景色を取り込みながら音や熱などを遮断できますが、
少しだけ隣の部屋をぼかしたいときは加工がされた特殊なガラスを仕込むと少しだけぼかすこともできます。
まだまだ色々なことができる建具。
既製品ではない建具屋さんによる製作の建具であれば場所や暮らし方にあわせて色々なデザインができます。
コストとのバランスも踏まえて色々なご提案をしていきたいと思います。