感謝のカタチ
12月の1週目の日曜日は、井上家では野・山・海のものを神前に納めて「おはぎ」を作って1年に感謝する習慣があります。
親戚のおばさん曰く、哲志さんのおばあちゃんが井上家に嫁いでからずっと行っているようで
100年以上はやり続けている?!かもしれない伝統行事のようです。
子どもたちは久々に親戚と会って遊んでもらう楽しさと共に、普段作らないおはぎの作り方を教えてもらいながら丁寧に作っていきました。
精米と餅米を1対1の割合で炊き上げ軽くつぶし、手作り餡ときなこで味付けをしていくシンプルなおはぎ。
ボタンが咲く春の季節は、ぼた餅。
萩の花が咲く秋の季節は、おはぎ。
「そんなお花の季節によって名前の違いがあって、ぼた餅もおはぎも同じ意味を示すのよ」
・・・と親戚のおばさんから教えてもらいました。
作ったおはぎは家族で美味しくいただく前に、ご近所の方、井上家がお世話になっている方、身内に配っていきます。
作りたての柔らかくて甘〜いおはぎ、子どもたちも大好きですね。
普段日曜日は仕事で家にいない私は、参加できる年もあれば、できないことも・・・。
そんな頼りない嫁とあって、、こんなに長く続いている家庭の習慣とはいえ毎年親戚のおばさんを頼りに義理のお姉さんまでも協力いただきながら行われています。
長くお世話になって毎年お正月のお餅を作ってもらっていたお餅屋さんも、じきにに畳むことも考えているとか。
同じく、このおはぎの習慣もおばさんができなくなったら終わり・・・??
そんな話題も出てきました。
何事も「続ける」ということはやり始めることよりずっとずっとハードです。
メールやスタンプ、手紙や動画、感謝の気持ちを伝える手段がいくつもある現代に、
昔ながらのおはぎを通していつもお世話になっている方々へ気持ちを送るという感謝のカタチはとても素敵なこと。
先祖が代々続けてきて下さったこの行事、
規模は小さくなっても私の子どもたちにも記憶に残るくらいに続けることができたら・・・と
思った日でした。
少し早いですが、井上家を支えてくださる方々、今年もありがとうございました。