Q.築16年・換気のクリーニングをしてもらえますか?
建築基準法で義務付けられている「換気」は第1種〜3種まであります。
弊社は20年以上前までは第1種換気で熱交換システムを採用してきました。
高気密・高断熱住宅というと、換気システムの機械の費用やメンテナンス費用を気にされているお客様が多いですが、熱交換システムが故障した場合やその他のメンテナンス、クリーニングの費用は換気によって大きく異なります。
弊社ではできるだけ機械に頼ることなく、躯体性能をあげるように設計・施工をすることでイニシャルコスト、ランニングコストも含めた総合的に経済的な換気システムにするために、現在のダクト式第3種換気システムを約20年前に導入しました。
オーナー様の換気クリーニングは、第1種換気〜第3種換気まで承っております。
今回は、第3種換気を使用のオーナーさまから「換気のクリーニングをしてもらえますか?」と問い合わせをいただきお手入れをさせていただきました。
実際のクリーニングの内容についてご紹介したいと思います。
□そもそも「ダクト式第3種換気」の特徴とは?
弊社が採用している「ダクト式第3種換気」は、家中全ての部屋から隈なく汚れた空気を吸い込めるように部屋の天井部分に「排気口(ダクト先)」が設置されています。
例えば、玄関の収納部の中にある「排気口」。くつや湿気の臭いを吸収しているので扉を開けた時も特に臭いが気になることはありません。
また、例えば1畳サイズのトイレと10畳のリビングがある場合、広さの差は10倍。
トイレとリビングが同じ排気量では汚れた空気が取りきれないか、吸い込みすぎてしまうかのどちらかとなり不適切です。
そのため、部屋の大きさに合わせて吸い込み口の風量を調整しています。
部屋ごとが確実に空気の入れ替えが行われているので、オーナー様宅の玄関を開けた時「家庭の匂い」といった独特な香りを感じることは少なく、特に家の中でペットを飼っているご家庭もペット臭を感じることもありません。
□第3種換気のクリーニング内容
換気本体は洗面室の天井に取り付けていることが多いです。
汚れは本体の裏側まで付着していますので、換気本体の部品を全て取り外し全てをクリーニングしていきます。
▲お引渡時から16年間お掃除をされていなかった換気本体部は、黒い埃汚れがびっしりついていました。
普段空気は目に見えるものではありませんが、換気機械に付着した汚れによってその空気は可視化され「換気」の大切さが改めて認識できます。
▲洗剤と水で本体の汚れを全て落としていきます。部屋の空気汚れはキッチンのレンジフードのような油汚れではないので、こべりついた汚れは無く簡単に汚れが落ちます。
▲洗浄後の写真がこちら。黒い埃汚れが表、裏共に全て取り除かれてすっきりしました。
これらの部品を元に戻して完了。第3種換気は1時間〜1時間30分ほどで終了します。
□換気本体クリーニングの頻度
年に1度、ご自身で見える部分の埃汚れだけは掃除していただくとより良いですが、されていない場合でも築10年前後に1度で十分かと思います。
プロによるクリーニングは、換気本体の部品を全て外して洗浄します。
□クリーニングの費用
オーナー様を対象に第1種換気〜3種換気までクリーニングを行っておりますが、換気の種類によって費用は異なりますのでお問い合わせください。
身体に取り込む物質の8割は「空気」です。
1日の呼吸で約18kgの空気が身体を出入りし、そのうち室内空気が約6割を占めていると言われています。
目には見えないですが、二酸化炭素や酸素をはじめ、熱や水分、ウイルスや細菌、かび、花粉のほか、ホルムアルデヒドなど揮発性物質などさまざまなものが溶け込んでいます。
中には病気の原因になったり、体内に蓄積して何となく「体がだるい」「疲労感がとれない」「よく眠れない」などの症状を招いたりする例もあるようです。
健康のために大切なことは「換気」です。
「窓を開ければ換気ができる」と思いがちですが、窓の開け方、風量によっては換気できていない部分が生じたり、花粉やPM2.5なども一緒に入ってきてしまいます。
またエアコンを使用する季節においては、窓を開けると室内の温熱環境・湿気にも悪影響を及ぼします。
築20年後も、30年後も、そしてその先もずっと心地よく暮らしていただくために、
「換気の本体クリーニング」は行っていただくと良いかと思います。
オーナー様は引き続きお問い合わせください。