発酵コンポスト
土づくりについて学びながら実践していく中で、菌ちゃんこと、吉田俊道さんの発酵コンポスト(生ごみ漬け物)に取り組みはじめてから2年ほど経過しました。
腐敗しやすい生ごみをうまく発酵させることができれば、たくさんの二酸化炭素が急激に土の中で発生するので
酵母でパンがふくらむように、土がフカフカに変わるという方法です。
フカフカな土はいつか遊びに行った山の中のような、とてもいい香りがします。
手順としては、密閉容器に生ごみ、米ヌカなどのボカシを入れ、塩をうすく掛けて重石をし容器が満タンになったら1ヶ月ほど保管します。
生ごみといっても、調理中に出る野菜の皮や芯など、人間が食べることはできるけれど料理によって食べない部分を使用することが多いです。
それでも家庭ゴミの量は格段に減り、かつ、肥料や購入した土を混ぜることなくうまく野菜が育っています。
水分の残る野菜くずですが、ちゃんと発酵が進めば1ヶ月経過しても生ごみ臭くありません。
これまでに、すごくいい香りがしたときと、生ごみの匂いがしたときの両方を経験しました。
いい香りがしたときは「発酵」がうまくいき、
生ごみの匂いがしたときは「腐敗」となり、微生物がうまく生かされたなかったということです。
発酵に成功し、土と混ぜてからさらに1ヶ月間雨に当たらないようにして待つと、野菜の形は消え、フカフカで香りが良く栄養価の高い土に変化しています。
目に見えない微生物をうまく活用することができるのが「発酵」なのですが、
発酵コンポストに始まり、甘酒、味噌、たくわんと、うまく発酵させることが楽しくなり自家製も少しずつ手慣れてきました。
人には発酵ではなく、熟成とか成熟というワードが使われますが
人も見た目ですぐに分かるところではない、
思考や備わっている気品、技術や価値観を知っていくことで、その人の熟成度が伝わってきます。
発酵コンポストに取り組む中で、自分自身の成長や熟成が行われているのかも振り返りながら・・・
この年や環境のおかげで、庭と畑と発酵のことがとても好きです。
さまざまな形のコンポストをこれからも続けていくことで豊かな土壌を育んでいきたいと思っています。
inoueakiyo