文化財「北岡田家住宅」の魅力
ここ、大野町には国の登録有形文化財として「北岡田家住宅」があり、明治45年に建築工事が開始された際には個人の所有でしたが、現在は大野町の所有となって1年に数回公開されています。
今回「秋の公開」として3日間限定で北岡田家住宅を見学する機会がありました。
大野町が実家の私ですが、見学は初めて。
とっても近くにある由緒ある日本の美をやっと見に行くことができました。
この美しい窓からの景色。
庭と建物とのつながり、景色を愉しむための縁側、景色を切り取る窓がきれいでしばらくの間窓際でウットリしていると、役場の方が気を遣ってくださって樹木の名前等を教えてくださいました。くらしこの家と同じドウダンツツジもありました。
この家の建築は松浦治之助氏(明治45年〜大正3年工事)
造園は見延の名庭師、松尾十一氏(明治44年〜大正2年)
お庭を外からも室内からも愉しむことのできる景色で、建築技術と造園技術のそれぞれが1つの形にピッタリ合った印象を受けます。
やはり建築と造園は昔から互いに大切な関係です。
この日は幸いにして雨。
雨のおかげで葉はより赤々として、緑は深く、石が光ってみえるのでお庭の景色はより美しく感じました。
雨音とお庭の滝の音が、要らない気持ちを洗い流してくれる感覚・・・
テレビはもちろん、BGMさえ不要に感じてしまうほど自然の音が1番心地いいと思えました。
お手入れが大変な理由からお庭が少なくなってしまっている景色もよく見ますが、
やっぱりお庭があることで感情が動かされ、五感がはたらき、豊かな時間が流れるように思います。
お庭に愛着が生まれると、お手入れの時間も心豊かな時間となり、家族のコミュニケーションの一つになるのではと思います。
最後に・・・
北岡田家住宅の裏庭には馬屋や米倉、離れなどいくつかの建築物がまだまだありました。
その一角に「柿はご自由にお持ち帰りください」と大量の柿と袋が置いてありました!
さすが大野町!
敷地内で実る柿で柿の木の樹齢はなんと100年以上だそうです。
古木ですが毎年毎年甘い柿の実をつけてくれるようで、私もその「100年柿」を数個いただいて子供と一緒に食べました!
甘くてとても美味しい柿でした。
次の公開は春か夏か、、
夏にはお庭のビワが実をつけるそうです。
季節が違うとまた違った魅力に出逢えると思うのでまた行ってみたいと思います!