分譲地の中でも緑を感じながら暮らすことができる一方で、周囲の家からの目線を遮り、落ち着いた居場所にすること。また限られた敷地面積の中で住まいと庭、外構とを両立させるために工夫しました。
このお住まいの特徴は「内庭」と「外庭」がそれぞれの役割を担い、地域の方と施主様の暮らしを豊かにしています。
建物を引き立てる「外庭」は分譲区画内に緑を増やしました。ツツジの花やモミジの紅葉などによってご近所さまとのコミュニケーションも増えると良いです。
「外庭」の脇に外扉があり、外扉をくぐると半戸外空間に入りその先に玄関扉があります。外扉も施錠ができるので防犯の効果もあります。
玄関扉までの間は外のような、内のような半戸外空間。
「内庭」を通って家の中へ入っていく動線は、家族もゲストも楽しい空間。空からの光や雨が植栽に落ちるように屋根を開け、高木を植えて吹き抜け部分の景色をよくしました。格子から入る光と影も楽しい空間を引き立てています。
2階の「内庭」とつながるウッドデッキはひっそり外の空気感を感じながら篭れる居場所になりそうです。
設計 松尾由紀
造園 fanlandscape
写真 野村宜弘